空き家対策特別措置法の改正について
2023/12/12
近年日本で注目されている社会問題の1つに、空き家問題があります。
全国で空き家の戸数が増加しており、国は解決を急いでいるのが現状です。
そんな中、「空き家対策特別措置法」の改正がありました。
今回は、空き家対策特別措置法の改正についてご紹介します。
■空き家対策特別措置法とは?
空き家対策特別措置法は平成26年11月に成立した、空き家を減らすための特別な法律です。
法律では、空き家の実態調査や空き家オーナーへの管理指導、空き家の活用促進などに触れたほか、「特定空き家」ができたのもこの法律が成立したことがきっかけです。
特定空き家とは、適切に管理されていない空き家の中で特に管理が不適切で、地域に著しく害をなす可能性のある空き家です。
例えば地域の景観を損なったり、悪臭や犯罪を発生させる可能性があったり、最悪倒壊に至る可能性がある空き家などを指します。
特定空き家に指定された空き家は、固定資産税の優遇措置が適用されず維持費が跳ね上がったり、行政代執行が施行されたりする恐れがあり、空き家オーナーにとってメリットはありません。
■空き家対策特別措置法が改正されました!
空き家対策特別措置法の改正が令和5年3月3日に閣議決定されました。
改正の内容は以下の3つです。
①管理不全空き家
改正で最も大きなポイントが、「管理不全空き家」の新設です。
法改正で初めてできた管理不全空き家は、管理が適切でなく今後放置されることで特定空き家になる可能性のある空き家、いわゆる「特定空き家予備軍」です。
管理不全空き家に指定された空き家は特定空き家と同様に固定資産税の優遇から外れるなど、これまで以上に空き家の不適切管理への姿勢が厳しくなります。
②特定空き家の除却をさらに円滑化
これまで指定してきた特定空き家の除却を順次、さらに円滑に進めると発表しています。
③空き家の活用を拡大
国は空き家を除却するだけでなく、活用できる空き家は活用していく、という方針を採っています。
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■まとめ
平成26年以降、不適切に管理されていたり放置されていたりする空き家に対して、問題を解決するべく打ち出された空き家対策特別措置法ですが、
令和5年からはさらに厳格化され、特定空き家からは免れていた空き家も「管理不全空き家」として一定の措置が取られるようになります。
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