■活性化し続ける中古住宅買取再販市場 

消費者にとってのメリットとは？ 

　日本の中古住宅の買取再販市場は今後も成長を続け、2030年には2022年と比べて22.0％増の5万戸に達すると予測されています。

これらの動向は、住宅市場における消費者の選択肢の拡大と、持続可能な住宅利用の促進に寄与しています。

特に、中古住宅のリノベーションは、環境への影響を考える現代のトレンドとも合致しているため、今後もこの市場の成長が期待されています。 

 

　買取再販物件とは、古い中古住宅を事業者が買い取り、リフォームやリノベーションを施した後に再販売するものです。最近では、内装や設備の更新だけでなく、エネルギー効率の向上や間取りの改善など、より包括的なリノベーションが行われることが多くなっています。 

　調査によると、国内の中古住宅買取再販市場は、新築住宅の価格が高い状況も影響して、中古住宅への需要が増え、2022年は順調に推移しました。2023年の市場規模は前年比2.4％増の4万2000戸と予想され、2030年には5万戸に達すると見込まれています。 

　市場が拡大する主な理由として、住宅ローンの金利が今後も比較的低い水準で推移し、緩やかに上昇していくことが挙げられます。金利が低いと、住宅ローンの返済額が抑えられるため、より多くの人々が住宅を購入しやすくなります。

また、 住宅を購入する際に適用される税制優遇措置が継続するということも、市場拡大の要因の一つです。この税制優遇は、住宅購入の際の税金を軽減するもので、購入者にとっての負担が少なくなるため、住宅購入が促進されます。 さらに、買取再販物件への需要も増え、中古住宅の在庫も増加傾向にあると言えます。 

 

　では、なぜ買取再販物件の需要が高まっているのでしょうか？築年数が経過した住宅は、性能が低かったり老朽化が進んでいたりして、価格も低めに設定されます。

このような物件を個人が購入する場合、どのようにリフォームすべきかをすぐに判断するのは難しいケースがほとんどです。

その点、買取再販を行っている事業者の場合、数多くの売買やリフォームの経験から、いくらで買ってどの程度のリフォームをしたうえで、いくらで売り出せば売れるかをすぐに判断することができます。そのため、買取を希望される売主にとっても、迅速で確実な売却を実現することが可能となります。

一方で、買う側にとっても、新築に近い状態にリノベーションされた買取再販物件は、選択しやすく、費用もはっきりしています。また、リフォームが完了していますので、すぐに入居するとが出来るなどの利点もあります。

 

 

 

　現在、阪神エリア(西宮市、芦屋市、神戸市東灘区・灘区)及び周辺地域においても、古い住宅が多い地域もあるため、これらの物件を現代の住宅基準に合わせてリフォームやリノベーションする需要があります。中古住宅を購入する際には、リノベーションの範囲や品質を確認することが重要です。リフォーム済みとリノベーション済みという言葉の使い分けがあいまいな場合もあるため、具体的な改修内容を把握し、保証の有無もチェックすることが大切です。 

 

　今後も市場には多様な買取再販物件が出回るようになり、これは消費者にとって良いニュースです。自分に合った買い方を選ぶことが、満足のいくマイホーム購入につながるでしょう。 

 

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